群響から戻りました。2月1日から11日まで長丁場でしたが、沢山のプログラム、指揮者で沢山経験させてもらいました。
群響には5年程前からお邪魔していますが、その間友人もでき、飲み会も頻繁にするようになり、桐朋時代の友人も入団したりと色々嬉しい事が沢山ありました。
今回も飲み会がありましたが、たまたま同世代の男7人が集まり、白熱した音楽談義になり非常に有意義でした。演奏についての考え方、音楽の捉え方、チューニングに関する事、指揮者の音楽、その他諸々ムサい男だけで(失礼)酔っぱらいながらも熱く語り合いました。携帯写真館用に写真を撮るつもりでしたが、それを忘れるくらい濃い飲み会でした。
音楽をやっていると人間関係を気にして思った事をなかなか言えない事がありますが、彼らと話していると、そんな事を忘れて、お互いに言い合いできて新鮮でした。特に弦の友人から管楽器の音程感、音だし、チューニングについての意見をぶつけられたのは厳しいながらも面白かったし、勉強にもなりました。管楽器が常に抱えてる、水抜き、楽器のトラブル等はやはり弦楽器の方々には不思議だったのだなと改めて思いました。
結局なんの楽器を演奏しててもその楽器が抱えている技術的な問題、音域的な問題、音程の問題を各自克服して音を出す事が当たり前だけど大切だという事です。なかなか難しいですけどね。。。。。自分の音楽は自分を信じて演奏するものですが、周りの音楽家の意見、考えも非常に大切でその音楽を多角的にみることができるので常に新しい事を発見できます。
今回一番面白かったのはお互いに「緊張していないようにみえる」という事でした。しかし全員がいつも緊張して演奏していて、いつも緊張している自分は少し安心しましたが、
それと同時に「緊張」を言い訳にはできないという事も痛感しました。
僕自身とても緊張する時は何かしら演奏に対する不安があるときです。例えば楽器やリードのコンディション、技術的な問題、などなど。でもそれらが無くなる事は一生ないだろうし、一生それと付き合っていくしかないわけで、日々努力をしてその不安感をできるだけ少なくしていく事しかできません。
前にイチローがインタビューで「プレッシャーは感じませんか?」の問いに「プレッシャーを感じなくなったらメジャーリーグでプレイなんかできません。それとはもうずっと付き合っていくしかありません。」と力強く答えていました。
皆見えないところで努力しているのは当然ですが、その努力が報われるのはお客さんからの拍手であり、仲間との「お疲れさま」の握手であり、結局どんなに緊張してつらくても演奏家をやめたいとは思わないだろうなと実感しました。