毎年この時期は憂鬱になりますが、何よりリードができない事と楽器のトラブルが多発する事が大きな理由です。
オーボエは0.5ミリとかいう小さい穴を開けたり塞いだりしてオクターブ跳躍したりするのですがそこに水がたまるともうアウト。音が出ず最悪になります。また楽器を塞いでいるタンポがベタつき開かなくなり、全然違う音が出たりして、『!!!!!』となる事が多々あります。
前日のとある本番でもキーが開かなくなる事故がおき、もう沈んでしまいました。。。。。「楽器のトラブルなのよーーーーーー」と思っても、「あいつミスしやがった」としか思っていただけず、なんとも悲しくなるものです。
まあ結局自己管理が悪いといわれればそれまでですけど、きちんと管理していてもオーボエは事故が起こりやすい楽器です。
数年前、「革タンポ」なるものが登場して来た時期があり、吹奏感、振動感等が、結構良い感じだったので、僕の楽器をオーバーホールした時に「革タンポ仕様」にしてもらいましたが、この革タンポが結構くせ者で、湿気があるとベタつき、離れなくなってしまう事が多々ありました。個々の質もあるだろうし、まあ新しいからしばらくすると落ち着くだろうと思い、そのままずっと吹いていましたが、結局数年経ってもこの時期に来るとベタつきまくりのくっつきまくり。もう我慢の限界で、先日数カ所を「スキンタンポ」に交換してもらってきました。
もちろんそれを動かす「バネ」を強くする事も試みたりしましたが、キータッチの感覚もかわるし、そのなんというか金属を強くするというのはなんとも不自然なような気がしていました。
タンポの質はだいたい「コルク」「スキン」「革」が標準的に使用されているのですが、これがまた音質や吹奏感にも影響が出るので不思議です。最近は「ゴアテックス」なるものや「ストロビンガー(だっけ?)」なるものとかが楽器に使用されているようです。
傾向的には使用している部分にもよりますが、僕の経験だと
「コルク仕様」は音の立ち上がりがしっかりし、輪郭がハッキリする。
「革仕様」は吹奏感、振動感が、上下管でムラなくハッキリ得られる。
「スキン仕様」は音質が柔らかくなり、輪郭もぼやける。
といった感じでしょうか。
嫌なところを単刀直入にあげれば
「コルク仕様」は固い。かたかたうるさい。
「革仕様」は重い。べたべたうるさい。くっつく。
「スキン仕様」ははっきりしない。ネチョネチョする。
という感じです。ただこれは自分自身に関する事なので、客席にどう響いて、どう影響が出ているかはまた別の話です。
しかしこの材質による違いを「物理学的」に論じてくれる方いませんかね。。。。わかったところで自己満足かもしれませんが、シェレンベルガー氏みたいに「数学を専門に勉強した事で音楽に良い影響がでた」とかいう方もいますし。
とにかく憂鬱なこの時期、楽器ケースの中に乾燥剤入れておこうかな。