今日は神奈川フィルにお邪魔して、文化庁関連の録音業務。合唱曲や校歌等。
客演首席でお邪魔すると、練習の最初にスタッフから紹介していただく事が多いのだが、この時の団員さんからの拍手、かけ声等で自分が歓迎してもらっているのか(!)わかってしまうという緊張の一瞬をむかえる。歓迎されればリラックス、逆だと緊張する、、、という感じにこの瞬間でそれからの緊張度合いが全く違うのだが、今回は非常に暖かい拍手喝采をあび(!?)、非常に嬉しく、テンションがあがり、チューニングのピッチが上がってしまい、結局アガッテしまった。。。。。。。
チューニングはチューナーを見てAの音を出すのだが、僕はいつもチューナーを周りの人に「覗かれている」と思いながら音を出す。これが良い緊張感でその日のコンディションもわかってしまう。
クレメント氏の伝説で
「チューニングの音だけで客が感動し泣く」
というのがあるがそれは本当に理想であり、へたすりゃ
「チューニングの音だけで客が感動しなくなる」
という事もありある。怖い。
今回は小学校の校歌のアレンジが素晴らしく、もうこのまま吹奏楽コンクールの課題曲、もしくは「校歌組曲」として自由曲(!)でもおかしくないのでは?という程の素晴らしい編曲で感動していたのだが、なんと、かなフィル団員さんの「無償」での編曲だそうでこれまたビックリ。木管の使い方なんて、メロディーラインをふえ、ぼえ、くらのユニゾンで美しく聞かせるところなどにくい。オーボエソロなんというものは全く無く「オーボエは目立ってなんぼ」という勘違い的な考えが本当に勘違いである事を譜面で提示され、3本で別な楽器のような響きをつくるというフィラデルフィアの記憶が呼び戻された。さらに譜面は異様に黒く、それを簡単に吹いているフルート、クラを尻目に、僕だけは普段の基礎連不足が露呈され、右手小指がフリーズ。さらに左手小指や右手薬指までウイルスにおかされてしまうほど。というくらい本当に細部までこだわった素晴らしい編曲。ブラボーでございました。
さらに今日は雨だったためリードが昨日と全く違った状態になってしまい、これにも苦労。いつもの事だが今日の変化にはかなり驚いてしまった。結局とっかえひっかえ浮気しまくり。リードは本当に難しい!!!!