7月6〜8日まで、吹奏楽コンクールの審査員として秋田へお邪魔し、素晴らしい熱演を聴かせてもらってきました。出演者の皆さん本当に素晴らしい熱演を有難う!!!
中高生の音楽を浴びつつ感じた事は「息」の大切さ。閉会式の講評でも話しましたが、息の支えに頼らず、タンギングの力で音を出す団体が本当に多かった様に感じました。あと肩に力が入ってしまったり、のどがしまっている演奏も多く見受けられました。もちろん緊張してそうなってしまったであろう感じもありました。
恐らく大きな音を要求されるがあまり、オーバーブローになってしまい「後押し表現」になってしまったり、アタックが舌先でのきついアタックになってしまう演奏になってしまうのでしょうね。
僕自身も無意識にそうなってしまう事が多々ありましたし、今でも永遠の課題です。そういう癖を直すのは本当に大変だと思うし、最初に楽器を始めた吹奏楽での影響がすごく大きい様な気がします。
自分が苦労しているからこそ中高生の皆には早く直して欲しいという気持ちと、良い指導者がきちんと修正してあげて欲しいという願いが今回一番感じた事です。
今回バランス良い息で無理の無い自然な息(もちろんしっかりとした支えを保ちながら)で吹いている団体はやはり音色が美しく自然で、素直に感性に訴えかける音楽を作り出していました。
もちろん曲よっては色々な音色を使い分けなければいけないわけで、時には荒い音が必要になる事もあります。その為に何が必要かというと技術以外に「イメージ」だと僕は思います。
そしてその演奏者が持っているイメージを沢山変化させ音で伝えて、審査員や会場のお客さんにそれぞれの「イメージ」をわかせてくれるのが「音楽してる」事になると思います。
僕も演奏している時はそういうイメージを持ち続けてお客さんに伝えたいと思っています。もちろん伝わらない事もありますが、それは自分の技術不足や勉強不足で伝わらないのだと真摯に受け止める様にしています。この点はプロだろうがアマだろうが学生だろうが大人だろうが大切な事です。
そして今回は無理にビブラートをかけている(かけさせている)演奏も多かった。何の為にビブラートをかける(かけさせている)のか理解できない演奏もありました。
「ビブラート」=「上手」では決してないと思います。
指導者の先生方、まずはきちんと真っすぐロングトーンさせて欲しいと思います。綺麗な発音、綺麗なdim.等々、、、、、、、。真っすぐに音を伸ばせない生徒が「上辺だけのビブラート」をかけて演奏し続けていってしまう事による彼らの危険な将来を是非考えてあげて欲しいです。
「大きな音」よりも「響きのある音」。その為に「正しい呼吸」
もしこれを読んでくれた出演者の皆さん、関係者の方がいらっしゃったら、これからも一緒に沢山勉強していきましょう。僕も皆さんに負けない様に練習します。